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 以下の内容の中には「りんご大学」様を始めとして色々なサイトの掲載内容を一部引用・参考にさせて頂いている箇所があります。
 詳細な内容にご興味のある方は、りんご大学様や色々なサイトで、より細かく学術的・植物学的な観点から解説をされておりますので、ご覧になってみてください。

 当園がお伝えしたいことは、このような学術的・植物学的なことではなく、日々お客様と接している中で聞こえてくる色々なお問い合わせや苦情の内容にお応えする目的を含め、ご紹介するものです。

「ツル割れりんご」は美味しい!

つる割れりんごとは、

  • りんごのツルもとに亀裂が入っているりんごのこと。
  • 食通の間では、美味しいりんごの見分け方の一つ(目印)とされています。
  • ただ難点は、見た目がやや悪く、成熟期に達しているため日持ちが悪いことです。
  • りんごのツル割れには、次の3つのタイプがあります。
    ①内部裂果:
     見た目にはわからない果皮の下の果肉にヒビが発生するタイプ。ナイフで割って、初めてわかります。
    ②外部裂果(内部裂果も伴う):
     表面でツルもとが割れているのがすぐわかるタイプ。内部も割れているのが見えます。
    ③外部裂果(果皮のみ):
     極めて少ないタイプですが、果皮のみに亀裂が入り果肉まで大きく割れていないタイプ。

手塚郁夫りんご園/つる割れ

  • ③外部裂果(果皮のみ)/サンふじ

手塚郁夫りんご園/つる割れ

  • ②外部裂果(内部裂果も伴う)/サンふじ

ツル割れりんごの中身

  • ツル割れりんごは、割れている部分が黒くなっているので、「傷み始めているのでは…?」、腐っているのでは…?」と思っている方も多いと思います。
  • それでは切って中を見てみましょう。
  • 下の画像がツル割れりんご(②外部裂果(内部裂果も伴う))の断面です。たっぷり蜜の入っていることがお分かり頂けると思います。ツルもとの部分のみ変色・傷みがでております。

手塚郁夫りんご園/つる割れ
②外部裂果(内部裂果も伴う)/サンふじ

手塚郁夫りんご園/つる割れ
ツル割れりんごvs綺麗なりんごの果肉/サンふじ

  • 上の画像は、ツル割れりんご(②外部裂果(内部裂果も伴う))と綺麗なりんごを比較したものですが、ご覧の通り蜜の濃度・入り方はツル割れりんごの方が、圧倒的に多いことがお分かり頂けると思います。
  • つる割れりんごの仕組みや内容は以上ですが
  • 当園がお伝えしたいのは、苦情の内容は稀ではありますが、内部裂果のつる割れりんごを送ってしまったことによる「傷んだりんごが送られて来た」というものです。
  • 収穫時や選別作業の時に外部裂果のつる割れりんごやカメムシに刺されたキズ有りりんごに関しては、規格外として仕分けしておりますが、見た目で判別の難しい内部裂果のつる割れりんごに関しては、どうしても見逃す結果となってしまいます。
  • ご連絡いただいたお客様には同等品での交換にて対処させて頂いております。内部裂果の果実の発生頻度は低いのですが避けられません。
  • つる割れりんごは、写真のような蜜が必ず入っているとは限りません。蜜が入っていない果実もあります。いづれも完熟した果実ですので酸味・甘みのバランスが良い美味しいりんごです。
  • 当園では、このような規格外のりんごは、「キズ有り」りんごとして店頭・道の駅でお買い得袋詰め商品として販売させていただいております。人気商品ですよ。
  • 一年をかけて丹精込めて栽培したりんごですから、見栄えだけで判断せずに、おいしく召し上がってくださいね♪
  • いまの日本は食の豊かさの弊害なのでしょうか、見た目が優先されているように感じられます。
  • キュウリやナスは、曲がっているものや育ちすぎてサイズが大きすぎるものは規格外で出荷できないなど、規格品も規格外品も同じ土壌で生産者が手塩にかけて育てた作物です。味に変わりがあるわけではないのに、もったいない話です。
  • 食に対する意識を変える時期に来ていると思います。高齢化で離職する農業従事者が増えているのですから。

りんごの変色と塩水

  • りんごの皮をむいてしばらくすると、茶褐色に変色します。
  • これは果肉中の成分(クロロゲン酸、及びカテキン酸)が酵素(ポリフェノールオキシダーゼ)によって酸化されるためです。
  • 変色を防ぐには、原因となる「酸化酵素※」の働きを抑えなければなりません。
  • そのためには、塩水やレモン水、ビタミンC液を使います。
  • それらに浸けることで、Naイオンがエピカテキンの周辺に壁を作り、酸化酵素の働きを抑えることができます。
  • 塩水やレモン水は、りんごの味を損ねないよう薄めのものを使いましょう。

 ※酸化酵素:オキシダーゼ。酸化反応を促進する酵素のこと。

りんごの表面がベタベタしているのは?

  • りんごの表面が光ってベタベタしているのは、ワックスを塗っているのではなく、「油上がり」と呼ばれるりんごの自然現象です。
  • りんごは乾燥を防ぎ新鮮さを保つため、果実の表皮からロウ性の物質を分泌します。
  • 熟度が進むにつれて、ロウ性物質をりんご自身が作り出す不飽和脂肪酸(※1)が溶かすため、表面が光ってベタベタした状態になります。
  • いずれも、りんご自身が作り出す自然のもので、人間の体にも有益な物質ですので、安心して食べられます。
  • 油上がりは品種によって差があり、「つがる」「ジョナゴールド」「千秋」などによく見られます。よく熟しており、食べ頃の証でもあります。

 ※ 不飽和脂肪酸:主に悪玉コレステロールを減らす働きがあります。

蜜の正体

  • 「ソルビトール」などの糖分なのです。
  • 「ソルビトール」とは、りんごの葉が光合成によって作られたでんぷんを変換したもので、葉から果実に運ばれます。
  • 果実に運ばれると果糖やショ糖、ブドウ糖などの糖に変換されて、果実の細胞に蓄えられます。
  • 完熟期になると、すでに細胞内が糖でいっぱいになっているため、ソルビトールたちは細胞の中に入れず困ってしまい、細胞と細胞のすきまにたまるようになり、水分を引き寄せます。これが、“蜜”になるのです。
  • りんごが甘くなるのは、葉っぱさんからの贈り物なのです。
  • ですから「葉取らず栽培」は、甘みの強いりんごを作ることが出来るのです。
  • ただし、蜜の正体であるソルビトールはさほど甘くないのです。砂糖の甘さを100とすると、ソルビトールは60くらいと言われています。
  • ではなぜ「蜜入りりんごは甘い」と感じるのでしょうか?
  • それは蜜が『完熟の証』と言われるように、りんごの果実が糖分で満たされている状態の目印だからです.
  • さらに、糖分の中でも多く含まれている果糖が、砂糖の甘さの1.15~1.73倍と最も甘い糖なのです。

蜜入りりんごの見分け方

主に3つのポイントがあります。

 ①同じ大きさのものでも重い方のりんご
 ②ツルが太くてしっかりしているりんご
 ③りんごのお尻のほうが少し透き通ったような黄色みをおびているりんご

  • 特にお尻の部分が黄色や赤くなっている果実は、完熟した印なので蜜が入っている可能性が高いと言えます。

りんごの保存方法および作用

  • りんごは、湿度を高くし、低温で呼吸をさせない状態におくと長く保存できます。
  • りんごの実は生長のために呼吸をしています。そして葉が光合成で得た養分を消費するのですが、夜になって気温が下がると呼吸量が減り、その養分は呼吸ではなく実の方に蓄積されて、赤く美味しくなっていきます。
  • ところが、実は収穫されても呼吸を続けます。そして成熟から、果肉成分を消耗してボケている状態へと進行してしまうのです(長く保存したときに、実がパサパサして不味くなる状態のことです。)
  • これは、りんごを低温下に置くことで、進行を遅らせることができます。大体0度~4度ぐらいが理想的でしょう。
  • 具体的には、ビニール袋・紙の袋などに入れて口を閉め、冷蔵庫の野菜室に入れておけばいいと思います。
  • 冷蔵庫に入りきらない場合は、温度が低く、温度変化の少ない日光の当たらない場所を選びましょう。
  • また、長期間保存する際はビニール袋の中に新聞紙などを入れます。これは、りんごの呼吸作用で発生する炭酸ガスや水滴を新聞紙に吸着させるためです。
  • それでも早く食べる方がベストでしょう。特に、早生種(さんさ・つがる等)と中生種(紅玉・ジョナゴールド等)は一般的に長く保存するとボケやすくなります。
  • りんごを保存するときに、りんごと同じ袋などにまだ熟していない果物を入れておくと、一緒に入れた果物は早く熟します。
  • これは、りんごに含まれているエチレンという成分が、果物の成熟を促すからなのです。食べごろになったら、りんごと別に保存するといいでしょう。
  • ただし、もう熟しているトマトなどと一緒に入れておくと、反対に熟しすぎて冷蔵庫の中が大変なことになってしまったりするので、気をつけてください。
  • 逆にエチレンには、りんごをじゃがいもの中に入れておくと、じゃがいもの発芽作用を止めるという働きもあります。
  • しかし、これもうっかり忘れると、りんごだけがじゃがいもの中で腐ってしまったりするので要注意です。じゃがいもに入れておくりんごは、まめに見て取り替えた方が良いでしょう。

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